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I WANT TO SAY SOMETHING

ドラマ、マンガ、特撮…そして時々グチ

わたしを離さないで(全10話)

原作はカズオ・イシグロ2005年発表の同名小説。未読ですが、ドラマは舞台をイギリスから日本に移すなど、だいぶ設定を変えているようです。主人公恭子寄宿舎学校での少女時代を回想するところから「何か変だな?」という違和感が不気味に伝わってきます。その「違和感」の正体が告げられた瞬間恭子と共に見ているこちらも衝撃を受ける…見続けるのには辛い話ですが、あながち虚構の出来事とは言い切れない物語だと思いました。 

わたしを離さないで DVD-BOX

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私はドラマ版しか知らないので、ここではドラマの感想のみ語らせてもらいますが、主人公恭子綾瀬はるか)はいわゆる「優等生」のタイプ。親友美和水川あさみ)はわがままで、自分が中心にいないと我慢できないタイプ恭子はなんだかんだ美和を突き放すことができず、やがて大切に想っていた友彦三浦春馬を巡り苦しい三角関係をくりひろげる…と大雑把に言ってしまうとラブストーリーではあるんですが背景に彼らを縛りつける恐ろしい宿命があるんです

それが何かをここで言ってしまうとこれから見る人にネタバレになってしまうので避けますが、こんな難しい設定のドラマを違和感をあまり感じさせず、かと言ってリアルにも感じさせない作りは非常にうまいと思いました(「陽光学苑」時代の不気味さや、回復センターの様子とか)。

それから美和の役。ただの嫌な女になってしまいがちなんだけど、そうならざるをえない数々の彼女が受けた失望が描かれているので、彼女が実は恭子を一番欲していたことがわかるラスト近くの回では、本当に泣けました。

一方、自分が「空っぽ」だと言う美和に子供の頃そう言われていじめられていた友彦も彼女を突き放すことができず、カップルとしてつきあっていくが、実は彼もずっと欲していたのは恭子であるという…。

それから全ての鍵を握る恵美子先生の正体。…これは予想外で衝撃的でした。学苑時代は子供たちを統率し、抑圧する不気味な存在にしか見えなかった女性が、じつは辛い真実を抱えていたことに

とにかく小さな「謎」をちりばめていることで、うまく先を見させようとしてますね。その答えが納得のいくものかどうかは別として。

重く、辛い話なので、進んで見てとは言えないけど、面白い(笑えるではなくて)ドラマです。そしてとにかく泣けます。 

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

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読んでみたい…とは思いましたが、だいぶ読みにくいって感想が多くて、少し躊躇してます。 

予告を見る限りは、ドラマに似たところもあるような…これも見てみたいですね